凍結した路面を走行する車のブレーキがきかなくなることで交通事故は発生します。特にカーブの際や減速または停止時にタイヤが滑ってしまい、そのままガードレールや前方車両などの周囲の物体に衝突してしまうケースが多いです。しかしながら、これらの滑るという現象を起こさないような運転を心がけることで多くの場合は未然に事故を防止することができます。
基本的にタイヤが滑ってしまうのは路面とタイヤとの間の摩擦力が足りないためです。この摩擦力の少ない状況で急な加減速や高速での方向転換をするとタイヤが空回りすることで滑っていきます。
つまり、カーブの際は高速での方向転換が原因で滑ることになります。そのため、事故防止のためにはカーブにさしかかってハンドルを切る前になるべくスピードを落としておくことが重要になります。スピードを半分にすれば滑る原因となる遠心力は4分の1になるため、カーブで曲がる前にスピードを落としておくことには大きな効
果があります。
また、停止時は急な減速が滑る原因になります。そのため、停止するときは停止位置までの距離が十分にある状態からゆっくりとブレーキペダルを踏み、緩やかな減速をして停止することが事故防止につながります。また、ブレーキペダルを踏んだまま減速していくのではなく、2・3回ブレーキを緩めては踏むを繰り返すポンピングブレーキも事故防止になります。ただし、ここでも一気にペダルを踏み込んでしまうと滑る原因になってしまうので、とにかく緩やかに踏む・緩めるを繰り返す必要があります。
カーブの際は事前の減速、停止時は緩やかな減速によって凍結した路面を安全に運転することができます。どちらにしても直前になってからハンドルを切ったりブレーキをかけたりしない余裕を持った運転が重要です。